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ママ、愛してる

第4章 由香

ママが会計をしている間、僕と由香ちゃんは外で待っていた。

「さっきの事、絢子ママには絶対に言わないでね」

「わかってる。約束するよ」


会計を終えて、ママが店から出てきた。

「あら、ふたりで何の話?
コウ、まさか由香ちゃんをデートにでも誘ってた?」

ママが茶化すように言った。

僕が頭の中で答を探している間に、由香ちゃんが答えた。

「絢子ママ、鋭い!幸介君をゲットしたら、将来はあたしも絢子ママの後を継いで、オーナーになれるかなって思って。あはっ」

「考えておくわ」

ママも負けずに、答えた。


由香ちゃんをアパートまで送り届けて、ママとふたりで家路につく。

運転をしながら、ママが言う。

「由香ってホントに良い子でしょ?」

「そうだね。さすがママの右腕って感じ」
僕は、少しチグハグな答をする。

「そりゃそうよ。わたしが、いちから仕込んだんだもの。
でも、それだけじゃなくて、女の子としても、素敵な子よ」

ママの言葉の意図を図りかねて、僕は黙っていた。


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