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誓いのガーランド

第15章 花畑の来訪者 3




「楓。楓が絵を描く姿が好きだ」




「うん」

唐突に呟いた花実の言葉を、楓は受け止めた。
小さな余白を埋めるように、雨の音が部屋中に響く。



「楓のことが好きだ」



花実がそう言葉を重ねると、楓は花実を抱きしめる力を強くした。
温かく、強い。そんな彼の温もりに、花実は伝えずには居られなかった。

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