誓いのガーランド
第20章 嵐のあとに 3
楓が玄関の扉を開ける。
その瞬間に、入ってきた真夏の風が、花実の頬を撫でる。暑い日差しが一瞬だけ、花実を照りつける。
季節は確実に、変わっている。
そんなことを感じながら、花実は内鍵をしっかりと施錠した。
わたしはまだ、ひとり部屋の中。
まだ、あの日差しの中は、歩けない。
楓を見送った玄関のドアに背を向けた。
花実は部屋の中を見渡す。
この部屋の中だけが、花実のことを受け入れてくれているようだった。
外に足を踏み出すには、まだまだ気持ちが追いつかない。
その瞬間に、入ってきた真夏の風が、花実の頬を撫でる。暑い日差しが一瞬だけ、花実を照りつける。
季節は確実に、変わっている。
そんなことを感じながら、花実は内鍵をしっかりと施錠した。
わたしはまだ、ひとり部屋の中。
まだ、あの日差しの中は、歩けない。
楓を見送った玄関のドアに背を向けた。
花実は部屋の中を見渡す。
この部屋の中だけが、花実のことを受け入れてくれているようだった。
外に足を踏み出すには、まだまだ気持ちが追いつかない。