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誓いのガーランド

第26章 ひかりの輪 4

「ねぇ……これって……つくったの?」

楓は大きく頷く。
花実と目を合わせると、一瞬だけ真剣な目をした。

「花実……花冠は、知ってるかい?」

突然放たれたその言葉に、タイミングを合わせるように風が吹いて、ふたりの頬をなでた。
花実は驚いた顔をほぐして、ゆっくりと微笑み、小さく頷いた。
楓も笑い返すと、ゆっくりと花実の頭に手を伸ばして、その、編み込まれた緑の輪っかを花実の頭に載せた。

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