ユリの花咲く
第3章 新人がきた
食事介助を終えて、私は黒木さんと共に休憩に入った。
「初日、半分終わって、どうですか?」
私は黒木に尋ねた。
「覚えることが沢山あって・・・、頭がパンクしそうです」
自信無さそうに言う黒木。
「ですよねぇ、私も最初の1ヶ月は、無我夢中でした。
ややこしい人も、多いですしね」
「は、はい。江角さんにはビックリしました。まさかあんな・・・」
「確かにね。私も最初は、どうしていいかわからなかったわ。
でも、認知症って、怖いよねえ。普通にしてるかと思えば、いきなりあんな醜態を見せるんだから」
「はい。僕は老人介護って、テレビで見るような感じだと思ってたから、正直、ショッキングでしたね。
利用者さんは、みんな楽しそうにしていて、介護士って、車椅子を押したりゲームをしたりして、結構楽そうだなって思ってました」
「だよね。でも、現実とは大違い?」
「そうですね。でも、自分の出来ることから、とにかく一生懸命やりますから、これからもよろしくお願いします」
「もちろんです。黒木さんには、すごく期待してますよ。
早見君なんかもそうだけど、どうしても女性では大変な事ってあるんですよ。
車椅子の利用者さんの入浴とか、女には偉そうにする利用者さんとか。
そんな時、早見君って本当に頼りになるの。
だから、結局、お互いの助け合いなんですよね。男だからとか女だから、って言うのじゃなくて、誰かの苦手な所は別の人が手伝ってあげる」
黒木は、何度も頷きながら、私の話を聞いていた。
「初日、半分終わって、どうですか?」
私は黒木に尋ねた。
「覚えることが沢山あって・・・、頭がパンクしそうです」
自信無さそうに言う黒木。
「ですよねぇ、私も最初の1ヶ月は、無我夢中でした。
ややこしい人も、多いですしね」
「は、はい。江角さんにはビックリしました。まさかあんな・・・」
「確かにね。私も最初は、どうしていいかわからなかったわ。
でも、認知症って、怖いよねえ。普通にしてるかと思えば、いきなりあんな醜態を見せるんだから」
「はい。僕は老人介護って、テレビで見るような感じだと思ってたから、正直、ショッキングでしたね。
利用者さんは、みんな楽しそうにしていて、介護士って、車椅子を押したりゲームをしたりして、結構楽そうだなって思ってました」
「だよね。でも、現実とは大違い?」
「そうですね。でも、自分の出来ることから、とにかく一生懸命やりますから、これからもよろしくお願いします」
「もちろんです。黒木さんには、すごく期待してますよ。
早見君なんかもそうだけど、どうしても女性では大変な事ってあるんですよ。
車椅子の利用者さんの入浴とか、女には偉そうにする利用者さんとか。
そんな時、早見君って本当に頼りになるの。
だから、結局、お互いの助け合いなんですよね。男だからとか女だから、って言うのじゃなくて、誰かの苦手な所は別の人が手伝ってあげる」
黒木は、何度も頷きながら、私の話を聞いていた。