ユリの花咲く
第4章 夜勤
空になったお盆を持って、黒木が戻ってきた。
「水野さん、お先にいただきました」
その時だった。
「んああっ!」
ひときわ大きなうめき声が、静かな部屋に響いた。
「!!!」
黒木が動きを止めた。
「水野さん!?」
私を見つめる黒木。
「ああ、大丈夫。潤子さんが・・・してるの」
「ええ?してるって?」
本当にわからないのか、フリをしているだけなのか、
黒木が私に訊ねた。
「自分で、してるのよ」
私は、平静を装って答えた。
黒木は何か言いたそうだったが、お盆をキッチンに運び、食器をシンクに並べている。
ジャー!
水を出した黒木を、私は慌てて制止する。
「やめて!そのまま置いといたらいいから!」
黒木は水を止め、
「すみません」
と、小さく謝った。
「あの、よかったら水野さんも・・・」
黒木が食事を勧めた。
私は、潤子さんの様子を、耳をそばだてて伺った。
逝ったのかな?
あの声以来、何も聞こえない。
「水野さん、お先にいただきました」
その時だった。
「んああっ!」
ひときわ大きなうめき声が、静かな部屋に響いた。
「!!!」
黒木が動きを止めた。
「水野さん!?」
私を見つめる黒木。
「ああ、大丈夫。潤子さんが・・・してるの」
「ええ?してるって?」
本当にわからないのか、フリをしているだけなのか、
黒木が私に訊ねた。
「自分で、してるのよ」
私は、平静を装って答えた。
黒木は何か言いたそうだったが、お盆をキッチンに運び、食器をシンクに並べている。
ジャー!
水を出した黒木を、私は慌てて制止する。
「やめて!そのまま置いといたらいいから!」
黒木は水を止め、
「すみません」
と、小さく謝った。
「あの、よかったら水野さんも・・・」
黒木が食事を勧めた。
私は、潤子さんの様子を、耳をそばだてて伺った。
逝ったのかな?
あの声以来、何も聞こえない。