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ユリの花咲く

第4章 夜勤

20分程で、遥がやってきた。

事務所側のドアから招き入れて、私は遥を抱き締める。

遥が目を閉じて唇を付き出して来るのに応えて、

私は唇を重ねて、舌を絡ませる。

それだけで、身体の芯が熱くなってくる。

「有紀、大好き!」

ひそひそ声で、遥が言う。

「私もよ。愛してる」

遥は満足そうな顔をして、私に訊ねてくる。

「ねえ、潤子さんのオナニー、どんな感じだったの?」

遥の目がキラキラしてくる。

「バカねえ!膝をたてて、触ってたわよ」

「へえ!どんな風に?」

興味津々の遥。

「お布団かけてたから、見てないよ」

「なあんだ、残念!」

「もう!それより、黒木さんに挨拶しておく?
来週、2人で夜勤の時があるし」

「う~ん、そうだね」

遥はフロアーに行った。

「黒木さん、お疲れ様です」

黒木が慌ててソファーに起き上がった。

「ああ、桐谷さん、こんばんは!」

「来週、一緒の日があるので、またよろしくお願いします!」

「こ、こちらこそ、お願いします」

黒木も慌てて挨拶を返した。

「じゃあ、頑張って下さいね」

そう言うと、遥は事務所に戻る。

「有紀、逢えてよかった!」

もう一度キスをして、遥は帰っていった。

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