ユリの花咲く
第5章 救急搬送
「有紀さんとの、こうして相談する時間を削られたら、困るし・・・」
遥は慌てて言葉を変えたが、黒木はじっと見つめていた。
「そうですよね。確かに、スタッフが誰か居なくなれば、結構大変になりますよね」
取って付けたように、黒木が言った。
「で、黒木さんは、瑞祥苑で腰を据えてやるつもりなの?」
私は話題を逸らせて質問した。
「最初は正直いって、腰掛けのつもりでしたけど、今は本気で取り組むつもりです。
せっかく水野さんに教わったことを、無駄にしたくはないですし、
ようやく仕事の面白さもわかってきましたから」
黒木は、私をじっと見つめながら言った。
「あら?黒木さん。顔が赤いですよ!」
私の隣でイカを頬ばっていた遥が、突然言った。
「そうかなあ?僕、アルコールは弱いから」
黒木はあわてて言った。
「へえ、そうなんですかあ?
あたしは、有紀さんが居るから、瑞祥苑で働いてます!あたし、有紀さんを尊敬してるんで」
遥が言った。
「馬鹿ねえ!私は尊敬されるようなヒトじゃないわよ」
「尊敬されてますよ!とっても!えへっ!」
遥は笑いながら言った。
いつの間にか、遥は3杯目のビールを注文している。
「やだ、もう、こんなに飲んだの?」
私は言った。
遥が、酔った振りをして、話しているのが私にはハッキリわかっている。
「遥、そろそろ帰る?あんた、ちょっと飲み過ぎよ!」
私は言った。
「黒木さん。今夜は解散にしましょうか?
遥、ちょっと飲み過ぎてるみたい」
黒木は、探るように私たちを見比べて、
頷いた。
「そうですねえ。じゃあ、田辺さんの食事介助、またじっくり教えて下さいね」
私は頷いて、奥さんに会計を頼む。
「あら?今夜は少ないねえ」
奥さんは、不思議そうにいいながら伝票を受け取った。
遥は慌てて言葉を変えたが、黒木はじっと見つめていた。
「そうですよね。確かに、スタッフが誰か居なくなれば、結構大変になりますよね」
取って付けたように、黒木が言った。
「で、黒木さんは、瑞祥苑で腰を据えてやるつもりなの?」
私は話題を逸らせて質問した。
「最初は正直いって、腰掛けのつもりでしたけど、今は本気で取り組むつもりです。
せっかく水野さんに教わったことを、無駄にしたくはないですし、
ようやく仕事の面白さもわかってきましたから」
黒木は、私をじっと見つめながら言った。
「あら?黒木さん。顔が赤いですよ!」
私の隣でイカを頬ばっていた遥が、突然言った。
「そうかなあ?僕、アルコールは弱いから」
黒木はあわてて言った。
「へえ、そうなんですかあ?
あたしは、有紀さんが居るから、瑞祥苑で働いてます!あたし、有紀さんを尊敬してるんで」
遥が言った。
「馬鹿ねえ!私は尊敬されるようなヒトじゃないわよ」
「尊敬されてますよ!とっても!えへっ!」
遥は笑いながら言った。
いつの間にか、遥は3杯目のビールを注文している。
「やだ、もう、こんなに飲んだの?」
私は言った。
遥が、酔った振りをして、話しているのが私にはハッキリわかっている。
「遥、そろそろ帰る?あんた、ちょっと飲み過ぎよ!」
私は言った。
「黒木さん。今夜は解散にしましょうか?
遥、ちょっと飲み過ぎてるみたい」
黒木は、探るように私たちを見比べて、
頷いた。
「そうですねえ。じゃあ、田辺さんの食事介助、またじっくり教えて下さいね」
私は頷いて、奥さんに会計を頼む。
「あら?今夜は少ないねえ」
奥さんは、不思議そうにいいながら伝票を受け取った。