ユリの花咲く
第5章 救急搬送
『じゃあ、胸骨圧迫と人工呼吸よ。胸が5センチ位沈む程度に、1分に120回、つまり一秒に二回位のペースで。30回やったら、人工呼吸2回で』
千賀の指示に従って、あたしは蘇生措置を行った。
間もなく、遥が誘導して、救急隊員が駆け込んで来た。
「よく頑張ってくれましたね。あとは我々に任せて下さい」
救急隊員は、担架に田辺さんを乗せて、救急車に運び込んだ。
私は、その場に座り込んで、泣いていた。
その時、宮沢施設長が駆け込んで来た。
座り込んで泣いている私の頬を、平手で打った。
「しっかりしなさい!でも、よくやった!」
宮沢施設長は、私をギュッと抱き締めて言った。
「救急車には、有紀ちゃんが乗って行きなさい。いろいろ状況説明もあるから。
家族さんには、私から連絡するから」
私は、施設長の指示に従った。
遥が私に、田辺さんの情報の書かれたファイルを手渡した。
「有紀、頑張ったね」
「うん。遥のお陰よ」
救急車の中の田辺さんは、完全に呼吸が戻り、落ち着いていた。
「大丈夫ですよ。処置が早かったので、無事に蘇生出来たんでしょう」
救急車は、サイレンを響かせて、病院へと疾走していった。
千賀の指示に従って、あたしは蘇生措置を行った。
間もなく、遥が誘導して、救急隊員が駆け込んで来た。
「よく頑張ってくれましたね。あとは我々に任せて下さい」
救急隊員は、担架に田辺さんを乗せて、救急車に運び込んだ。
私は、その場に座り込んで、泣いていた。
その時、宮沢施設長が駆け込んで来た。
座り込んで泣いている私の頬を、平手で打った。
「しっかりしなさい!でも、よくやった!」
宮沢施設長は、私をギュッと抱き締めて言った。
「救急車には、有紀ちゃんが乗って行きなさい。いろいろ状況説明もあるから。
家族さんには、私から連絡するから」
私は、施設長の指示に従った。
遥が私に、田辺さんの情報の書かれたファイルを手渡した。
「有紀、頑張ったね」
「うん。遥のお陰よ」
救急車の中の田辺さんは、完全に呼吸が戻り、落ち着いていた。
「大丈夫ですよ。処置が早かったので、無事に蘇生出来たんでしょう」
救急車は、サイレンを響かせて、病院へと疾走していった。