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一時を悠久の時へ

第15章 戸惑いの祝

片付けながら吽形が大きく溜息を溢す

阿「華炎の初めてってなんの事?
それになんで華炎は怒ったの?」

淡「んぁ?あぁ華炎に初潮がきたんだと
だから初めてで痛いのかと気遣ったのに…」

阿「へ〜!じゃあ今日の夕食は祝だね!」

俺達の会話を聞きながらまた溜息する吽形

阿「あれっ?吽形は嬉しくないの?」

吽「そりゃ嬉しいですよ
華炎が心配なのはわかりますが
微妙で繊細な女心を
淡河はもう少し考えて下さい!」

淡「えっ…どこが駄目だったんだ?」

阿「そりゃ淡河が悪いよ〜
知ってて腹が痛いのかなんてさぁ」

淡「なんだよ…わかんねぇよ…」

吽「華炎だって淡河が
心配してくれたのは
ちゃんとわかってるけど
恥ずかしかったんですよ」

淡「恥ずかしかったって…普通の事だろ?」

吽「そうですけどね…そういうものなんです」

阿「プッ…ククッ…
淡河ってほんと女心がわかってないね
神としての修行よりそっちをした方が
良かったかもね」

んだよ…そんなの仕方ねぇじゃん

女なんて黙ってても向こうから来るし

昔は貢物で捧げられてきた事もあったし

なかなか笑いが止まらない阿形をジトッと睨む

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