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一時を悠久の時へ

第4章 迎え

夜明け前に一枚の木の葉が伝達に来た

女…母親は夜の仕事らしい

昨夜は預け先が見つからず

此処に置いて行ったらしいが

その思惑は…

親切な誰かが見つけて施設に預けられるか

悪い奴に攫われても構わないとの考えらしい…

ほんと…人間という奴は…

昔から変わらぬ自分勝手な生き物だ…

母親は仕事終わりで酔っ払って

雛の事などすっかり忘れて眠っているらしい

起きたら直ぐに此処に誘導するように伝え

木の葉だけじゃ心許ないので

御社の屋根にとまっていた鴉にも声をかける

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