テキストサイズ

一時を悠久の時へ

第4章 迎え

淡「大丈夫だ俺の事を想って強く握れ」

雛「お〜ちゃ?」

淡「そう…淡川、お・う・が」

キュッと握られた手を一緒に両手で包む

ふわっと光って雛の手の中に吸い込まれた

淡「これでよし…いいか雛
お前に何か困ったことや苦しい事
災いが降り注いだ時は心の中で俺を呼べ
直ぐに助けに行くからな
ただし…この事は誰にも…
母にも言ってはならぬぞいいな?」

コクリと頷いた頭を撫でる

淡「それと…もし腹が減ったら此処に来い
お前から俺達の姿は見えぬかも知れぬが
俺達は此処に居る…
御社の中に入れば供物を分けてやるからな」

先程握らせた手の甲に口付けを落とす

淡「これは誓いの口付けだ
いいか…忘れるでないぞ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ