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一時を悠久の時へ

第7章 管轄内

雛「ぅ…ん…おぅ…ちゃん?」

淡「済まぬ…冷たかったか?」

熱い頬に俺の手が冷たすぎたのか

薄っすらと開いた瞳

雛「だい…じょう…きもち…いい」

スリスリと添えた手に頬を擦り付ける

淡「そうか…なら良かった
まだ熱がある、もう少し寝ろ」

雛「おう…かえっ…ちゃうの?」

不安そうな顔で覗き込む瞳と

力なく頬に添えた手を掴む雛の指

淡「帰らないから安心して今は眠れ」

勾玉を入れた手の甲に口付けをして言えば

安心したのかゆるゆると瞼が閉じて

スゥスゥと小さな寝息が聞こえだす

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