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一時を悠久の時へ

第7章 管轄内

淡「阿形、吽形このまま…」

阿「淡川…無理矢理は駄目ですよ」

吽「そうだよ淡川…雛がちゃんと決めなきゃ」

そんな事…俺が一番わかってるさ…

淡「阿形、吽形、母親を探せ」

阿形と吽形が雛に頬ずりをして出ていった

雛…何故あんな母親でも側に居たいのか?

それが母親だからなのか?

なぁ雛…俺じゃ駄目なのか?

熱で赤い頬をしながらも安らかに眠れるのは

少しは俺を見て安心してくれたからなのか?

神になっていろいろな人間を見てきたが

これ程に気になる人間は雛だけだ…

この感情が母性というやつなのか?

生後直ぐに母は死んだから

母親に抱かれた感触さえ無い

そんな俺に母性など…そんな物は解らぬが

ただこいつだけは…雛だけは…護りたい

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