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一時を悠久の時へ

第14章 知る時

淡「話さねばならぬな…」

吽「華炎は聞いたらどうするでしょうね…」

淡「さぁな…何れにせよ華炎の意思が最優先
俺達の想いを押し付ける事はできん」

吽「そう…ですね…もし華炎が…」

淡「その時は仕方ないが従うしか無い」

吽「でも一度離れてしまえばもうこの先はっ…」

淡「それも致し方ない…
あとはただ見守る事しか出来ぬが
それもまた華炎の運命なのだから」

吽「そうですね…でも…阿形…泣くでしょうね」

淡「そうなると暫く煩いだろうから
そっちは頼むぞ吽形」

吽「仕方ないですね
そうなったらついでだから
淡河も慰めてあげますよ」

淡「俺がそんな事で泣くかっ!
さっさと祝の飯を用意しろよ」

くつくつと笑いながらいつもの様に

吽形は部屋を出て行った

憎まれ口を叩いていたが

華炎が俺達とは別の生き方を選んだら

一番泣くのは吽形だろうな…

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