星が輝く夜に
第1章 プロローグ
今までチャンスもなかった。私は昔からものすごく地味で目立つのが嫌で、きっと高校時代の同級生も私を覚えている人のほうが少ないだろう。
「みやちゃんの隣にいた?あー……そういえば誰かいたような……」
と、誰もが言うに違いない。そんな私に男の子と関わるチャンスや、ましてや初体験を済ませるチャンスがあるわけもなく。今まで処女を捨てる気配もなく22年生きてきた。
焦っていないわけじゃない。私だって素敵な恋をして素敵な彼氏が欲しいと思うし、恋の話をしている女の子は総じて綺麗だ。自分もそうなりたいとは、思うのだけれど。
「まず出会いがないし……」
「職場に山ほどいるでしょ」
「職場の人は……その、気まずいじゃん?」
「じゃあ合コン」
「ご、ごうこ……!まず誘われないし、初めて会う男の人となんて……」
「あー!ウジウジウジウジ!あ、あそこにいる男の子二人に声かけよ!ね!」
みやちゃんの暴走を止めることができなかったのが運の尽き。みやちゃんは止めようとした私の手をすり抜けて近くにいた男の子二人に声をかけてしまった。相手の反応は上々だったらしく、みやちゃんが振り向いて手招きした。男の子の視線が私に向く。そのうちの一人の涼しい目と目が合って。私は慌てて逸らして荷物を持った。
「みやちゃんの隣にいた?あー……そういえば誰かいたような……」
と、誰もが言うに違いない。そんな私に男の子と関わるチャンスや、ましてや初体験を済ませるチャンスがあるわけもなく。今まで処女を捨てる気配もなく22年生きてきた。
焦っていないわけじゃない。私だって素敵な恋をして素敵な彼氏が欲しいと思うし、恋の話をしている女の子は総じて綺麗だ。自分もそうなりたいとは、思うのだけれど。
「まず出会いがないし……」
「職場に山ほどいるでしょ」
「職場の人は……その、気まずいじゃん?」
「じゃあ合コン」
「ご、ごうこ……!まず誘われないし、初めて会う男の人となんて……」
「あー!ウジウジウジウジ!あ、あそこにいる男の子二人に声かけよ!ね!」
みやちゃんの暴走を止めることができなかったのが運の尽き。みやちゃんは止めようとした私の手をすり抜けて近くにいた男の子二人に声をかけてしまった。相手の反応は上々だったらしく、みやちゃんが振り向いて手招きした。男の子の視線が私に向く。そのうちの一人の涼しい目と目が合って。私は慌てて逸らして荷物を持った。