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星が輝く夜に

第1章 プロローグ

「へー!じゃあ俺らより年上なんだ!俺らは二つ下、大学生だよ」

 大学生とお酒を飲むなんて法律を犯していないだろうか……!そう思ったけれど彼らも二十歳だし特にやましいことは何もなかった。
 みやちゃんは隣に座った明るいほうの男の子、確か澤田くんだったと思う、と盛り上がっていた。私の横に座っている、さっき目が合った涼しい目の彼は関くんというらしい。とても大人っぽくて年下には見えない。クールな雰囲気といい、落ち着いた所作といい。終始ソワソワしている私とは正反対だ。

「何か食べる?」
「えっ、あっ、はい!いいえ!食べます!」

 その上気配り上手。とても素敵な人だ、と、思う。どっちだよ、と笑った顔も。

「ところでさ、二人は彼氏いるの?」
「いたら男の子に声かけたりしないよー」
「そっか。俺らもいなくてさ。関なんか最近別れたばっかで」
「え?私もそうなんだ!」

 その話題から、今度はみやちゃんと関くんが盛り上がり始める。もちろん話題についていけない私はひたすら飲んで食べて。みやちゃんに早くいい人が出来るといいな。それがこの二人の内のどっちかなら、更にいい。二人ともいい人そうだし。……ま、男の子とほぼ関わったことのない私の見る目なんて0だろうけど。

「七瀬ちゃんは?好きな人とかいるの?」

 優しい澤田くんはきっと興味がないだろう私にも話題を振ってくれる。慌てて首を横に振った。

「今まで彼氏もいたことなくて」
「え?マジ?一人も?」
「はい」

 ……あ、何か変な空気になった。やっぱりこの歳で一人も彼氏がいたことないって引かれるか。引かれるよね。でもここで誤魔化す技術が私にはない。

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