優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第7章 隠しきれないもの
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来週の土曜日に、産婦人科に予約を入れられた。これで、どうなっても病院に行かなきゃいけないらしい。
今日は、久しぶりに3人で食卓を囲んだ。
いつもより、口数が少なくなってしまった。
3人揃うのは嬉しいはずなのに、全然気分が浮かない。1週間後の嫌な予定が、頭の中を占拠してしまう。
「咲、病院の話してから元気なくなっちゃったね」
「だって……」
もぐもぐとご飯を口に含むけれど、味がいつもより感じられない。
美味しいはずの春ちゃんのご飯が、素直においしいと思えない。
「俺も春斗もちゃんとついていくから、そんなに心配するな。大丈夫だから」
みんな、大丈夫っていうけれど、何が大丈夫なのか、いまのわたしにはさっぱりわからなくて、気分が浮かなかった。
だって、大丈夫じゃないかもしれないから病院行くんでしょ……
来週の土曜日に、産婦人科に予約を入れられた。これで、どうなっても病院に行かなきゃいけないらしい。
今日は、久しぶりに3人で食卓を囲んだ。
いつもより、口数が少なくなってしまった。
3人揃うのは嬉しいはずなのに、全然気分が浮かない。1週間後の嫌な予定が、頭の中を占拠してしまう。
「咲、病院の話してから元気なくなっちゃったね」
「だって……」
もぐもぐとご飯を口に含むけれど、味がいつもより感じられない。
美味しいはずの春ちゃんのご飯が、素直においしいと思えない。
「俺も春斗もちゃんとついていくから、そんなに心配するな。大丈夫だから」
みんな、大丈夫っていうけれど、何が大丈夫なのか、いまのわたしにはさっぱりわからなくて、気分が浮かなかった。
だって、大丈夫じゃないかもしれないから病院行くんでしょ……