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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第7章 隠しきれないもの

「咲、お風呂入ってきたら」

食事とその後片付けを終えた春ちゃんが、わたしの部屋の前で声をかけてくる。

パジャマと下着を用意して、2人と目を合わせないように、浴室に逃げ込んだ。

ゆっくりと湯船に入る。お湯の中で盛大にため息をついて、憂鬱を溶かすように肩まで浸かった。
お風呂から上がると、少し気分が落ち着いて、ホッとしていた。温まると気持ちが楽になって、心配事も少しは軽くなった。
嫌なことばかりに気が向いていたが、1週間後のことなんて、考えても仕方ない。そう思うことにした。

白いバスタオルで全身を丁寧に拭いていく。
足元を軽く拭いたときだった。赤い模様が1つ、バスタオルに染みを作っていた。
よく見ると色は薄まっているが、血のように見える。

「え……」

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