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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第7章 隠しきれないもの

「春斗、すまん。俺のカバンから往診セット取ってくれるか?」

何事もないかのように、優が春ちゃんに指示を出す。

「おっけー」

軽く返事をしながら、春ちゃんは往診セットをベッドの上に用意して、手早くバスタオルを敷いた。
優は、腰から下がタオルの上に来るように、暴れるわたしを軽々とベッドに寝かせる。

「離して!やだよう!」

春ちゃんがわたしの両手をぎゅっと握って、動きを止めた。

「ん、離さない。少しじっとしてたらちゃんと終わるからね」

敷かれたタオルとぎゅっと握られた手に、嫌でもこれから始まるであろうことを想像する。お腹とあそこは、風呂上がりとは比べ物にならないくらい、じんじん痛む。

「ちょっと捲るよ」

心の準備の間もなく、お腹の方からパジャマがめくられて、ぎゅっと目を瞑る。

澤北先生の、臨時の往診が否応なく始まる。

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