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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第7章 隠しきれないもの

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往診が始まってもなお、わたしは今までにないくらいに抵抗していた。

来週の土曜日って言ったのに。
ここで様子診るなんて、聞いてない。

体を動かして、全力で優……澤北先生の手が体に触れることを拒否した。
パジャマをめくられたところから、身をよじって触られるのを拒む。

「咲、じっとしろ。すぐ終わるから」

澤北先生が言うも、じっとなんてできなかった。
どうしても嫌だった。痛いけれど、どこもみられたくなかった。

「やだやだ!!!」

春ちゃんは、わたしの手を握りながら、ピシャリと言い放った。

「咲!! わがまま言わないよ。痛いんでしょ? 痛いの診てもらわないと、治んないよ」

そんなふうに諭す春ちゃんも、嫌で嫌で仕方なかった。

わかっている。わたしがわがまま言ってるのも、優が診てくれれば治ることも。

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