優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第7章 隠しきれないもの
3
往診が始まってもなお、わたしは今までにないくらいに抵抗していた。
来週の土曜日って言ったのに。
ここで様子診るなんて、聞いてない。
体を動かして、全力で優……澤北先生の手が体に触れることを拒否した。
パジャマをめくられたところから、身をよじって触られるのを拒む。
「咲、じっとしろ。すぐ終わるから」
澤北先生が言うも、じっとなんてできなかった。
どうしても嫌だった。痛いけれど、どこもみられたくなかった。
「やだやだ!!!」
春ちゃんは、わたしの手を握りながら、ピシャリと言い放った。
「咲!! わがまま言わないよ。痛いんでしょ? 痛いの診てもらわないと、治んないよ」
そんなふうに諭す春ちゃんも、嫌で嫌で仕方なかった。
わかっている。わたしがわがまま言ってるのも、優が診てくれれば治ることも。
往診が始まってもなお、わたしは今までにないくらいに抵抗していた。
来週の土曜日って言ったのに。
ここで様子診るなんて、聞いてない。
体を動かして、全力で優……澤北先生の手が体に触れることを拒否した。
パジャマをめくられたところから、身をよじって触られるのを拒む。
「咲、じっとしろ。すぐ終わるから」
澤北先生が言うも、じっとなんてできなかった。
どうしても嫌だった。痛いけれど、どこもみられたくなかった。
「やだやだ!!!」
春ちゃんは、わたしの手を握りながら、ピシャリと言い放った。
「咲!! わがまま言わないよ。痛いんでしょ? 痛いの診てもらわないと、治んないよ」
そんなふうに諭す春ちゃんも、嫌で嫌で仕方なかった。
わかっている。わたしがわがまま言ってるのも、優が診てくれれば治ることも。