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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第7章 隠しきれないもの

「指入れていくぞ、痛いかもしれないけど、我慢な」

優は滑りをよくする薬を、右手の人差し指に取った。いよいよという感じがして、緊張が走る。

「いたいの……やだ」

「大きく深呼吸しようか」

春ちゃんに言われて吸ったり吐いたりしていると、わたしの恥ずかしいところに、優が指をあてがう。

「やっ……」

反射でビクッと体を震わせて息を止めると、春ちゃんに深呼吸を促される。

「大丈夫、もう1回吸って、吐いて」

力が緩んだその隙を狙って、優がわたしの中にゆっくりと指を差し込んだ。
決して太くはないのに、中に入って来るのを力んで拒む。

「いっ……いたいっ!! やだ……いた…い…」

足を閉じようとすると、春ちゃんが足を押さえた。

「おっとー、危ない危ない。咲、痛いけど動くの我慢して。中に傷ついちゃう」

優が中で指を動かす。
痛みの他に変な感じがして、声が漏れた。

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