優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第9章 アメとムチと無知
「咲、ごめんね。今日やんないとだめ」
逃げられないことを知って、涙は止まることがなかった。
春ちゃんはそう言って少しわたしの体を起こすと、わたしの背もたれになるように座った。
春ちゃんに両手を握られ、自由を奪われる。
「やだっ!!! やだ!!」
「服、脱ぐぞ」
そうしている間に、優はわたしのズボンと下着に手をかけて脱がせた。
優と春ちゃんの前に、晒される下半身。
恥ずかしくて仕方なかった。
「これ頑張って、3人で海行こう。動かないで、力抜いて」
じたばたと体を動かすわたしをしっかりと包み込んで、春ちゃんは耳元で囁いた。
もう逃げられない……。
こうなると、もう治療を受けざるを得ない。諦めて、足を動かすのをやめた。
ぎゅっと目を瞑ったら、頬に涙が伝う。