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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第9章 アメとムチと無知

優が素早く部屋にあった鏡を持ってきて、わたしの足の間に置く。当然、わたしの恥ずかしいところが全て映し出されて、どこを見ていいのかわからなかった。
自分のものなのに、見慣れなくて、目を逸らすので精一杯だった。

「咲、ちゃんと見て」

春ちゃんは、わたしが鏡に向き合うまで、触らなかったし、治療を始めようとしなかった。

「恥ずかしいよ……」

わたしがぎゅっと目を瞑ると、春ちゃんは、仕方ないと言うように、わたしのいちばん敏感なところを大きく開いて外気に晒す。春ちゃんは人差し指を1本出すと、一瞬だけ、気持ちいいところをツンっとタップするようにつついた。

「んぁ……っ!」

わたしは自由になった手で、春ちゃんの手首を掴む。思わず声が出たことが恥ずかしくて、仕方なかった。

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