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家では優が起きていて、仕事に行く準備を済ませていた。
3人でご飯を食べようと、待っていてくれたらしい。

｢おかえり、おはよう｣

言いつつ優は、炊いたご飯を盛って、味噌汁を温める。

｢おはよ〜、あ、ありがとう。ささっとご飯にするね｣

春ちゃんは汚れたパーカーを洗濯カゴに入れると、直ぐにキッチンへ向かう。
手際よく、とってきたばかりのキュウリとナスを刻んで、漬物にしていた。


手持ち無沙汰になって、キッチンの入口でたたずむ。
春ちゃんはそんなわたしにまる1本のキュウリと、味噌を手渡した。

｢ほい、これでもかじってな｣

2人が慌ただしく動く様子を見ながら、ダイニングテーブルに着くと、言われた通り、キュウリをかじる。
採れたてのキュウリは、みずみずしくておいしかった。シンプルに味噌だけで食べるのが、すごく良い。

キュウリをかじっていると、春ちゃんと優がダイニングテーブルにやってきて、席に着く。
優がわたしの様子を見て、

｢うさぎみたいだな｣

と笑った。春ちゃんも笑う。

春ちゃんにかじってなって言われたから素直に口にしていただけなので、わたしは少しむくれた。