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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第10章 夏の訪れ

大浴場から出て、ベンチで合流すると、ふたりともわたしの顔を見て、少しだけ驚いたような顔をしていた。だけれど、すぐに表情はいつも通りに戻る。

案の定、長湯だったことを、優に少し怒られた。
春ちゃんはそんなわたしにコーヒー牛乳を差し出す。
2人は、わたしの目が少しだけ腫れていることに気づいていたが、何も聞いてこなかった。もしかしたら、泣いた理由も想像がついているのかもしれない。なんでもお見通しだから。

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