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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第11章 落し物に気づく時

夕食後から嫌な予感はしていた。

カレンダーを見て、わかっていた。明日から生理が来る、9月1日に丸がついていることくらい。
薬を飲んでいるから、きっかり1ヶ月で確実に生理が来るとわかっているのに、淡い期待をしていた。

ひょっとして、1日早く来ちゃったりするんじゃないかと。そうなったら、治療はしなくてもいいはずだと。
どのタイミングで優と春ちゃんに声をかけられるのか。知らないふりをして過ごしていたら、大丈夫なんじゃないかと思って。

明日から学校だから、早く寝る。
そう言って、歯磨きを済ませて、寝ようとしたとき。案の定、わたしは優と春ちゃんに挟み撃ちにされて、逃げ場を無くした。

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