テキストサイズ

優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第11章 落し物に気づく時

6

その日の夜……。


咲が寝た後、そっと咲の部屋を覗いて、深い眠りに入っていることを確認する。

咲はクマのぬいぐるみを抱きながら、一定の寝息を繰り返す。そのあまりにも幼い寝顔に、ふっと笑みがこぼれた。

こんな小さな体の中で起きている、目まぐるしい変化に、咲自身はまだ気づいていない。というか、ついていけてないのかもしれない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ