
優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第12章 ふたりの憧れ
と、同時に、目が覚めた。
「ゆ、夢…………?」
起きたての頭で、ぼんやりと呟いた。
思った以上に掠れて小さな自分の声に、違和感を覚える。
優と春ちゃんの部屋、大きいベッドの上。いつもの景色にほっと胸を撫で下ろす。
しかし、気持ちが落ち着いてもなお、苦しくて息が上がっていた。
夢にしては生々しくて、知らないうちに樫木くんのことを考えてしまっていた自分に気付かされ、どうしていいかわからなくなった。
視界に入った優の横顔が、そっとわたしの方を向く。
わたしは無意識のうちに、優の服の裾を握っていたようだった。手からも全身からも、汗が吹き出て止まっていない。身体中が熱を帯びていた。
「ゆ、夢…………?」
起きたての頭で、ぼんやりと呟いた。
思った以上に掠れて小さな自分の声に、違和感を覚える。
優と春ちゃんの部屋、大きいベッドの上。いつもの景色にほっと胸を撫で下ろす。
しかし、気持ちが落ち着いてもなお、苦しくて息が上がっていた。
夢にしては生々しくて、知らないうちに樫木くんのことを考えてしまっていた自分に気付かされ、どうしていいかわからなくなった。
視界に入った優の横顔が、そっとわたしの方を向く。
わたしは無意識のうちに、優の服の裾を握っていたようだった。手からも全身からも、汗が吹き出て止まっていない。身体中が熱を帯びていた。
