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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第13章 定期検診のお知らせ

春ちゃんが、キッチンで洗い物を終わらせて、ソファの方へ近づいてきた。わたしを真ん中にして、3人でソファに腰掛けた。

「大学は楽しいよ〜」

言いながら、春ちゃんはにこっと笑った。春ちゃんもキッチンからその話を聞いていたらしい。

「でも、学費とか……」

数百万円という学費がかかることは何となく知っていたから、思わずそう口走ると、優が言った。

「気にすんな、そんなこと」

「そんなことって」

春ちゃんが声を上げて笑う。わたしは2人の顔をきょろきょろと交互に見た。
優が、わたしの頭を軽く抑えるように、ぽんっと手をのせる。

「大丈夫だ、咲の心配には及ばない」

何よりも、優のその大きくて温かい手が、大丈夫だと物語っていた。

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