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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第13章 定期検診のお知らせ

わたしは思わずお腹を抑えてそう聞いていた。恐る恐る、優の顔を見る。

「前みたいに、機械を使うことになる……」

それを聞いて、絶望的な気分になった。
また、あの足が開かれる椅子に座らされて、ブルブルする機械を生理の穴から入れられる……。
もう3ヶ月以上も前のことだったのに、鮮明に思い出されてしまう。あんな治療、二度とごめんだと思っていたのに。恐怖で身震いする。

わたしの顔が強ばるのを見て、優はぽんぽんと頭を撫でながら言った。

「……俺は、痛み止めで治まらない痛みが出なければ、大丈夫だと思ってるけれどな。そこら辺は俺より早乙女先生が詳しいし、ちゃんと調べてみないとわからないから、そのための定期検診だ」

「わかった……けど」

もしも、早乙女先生の検査を受けてみて、結果が良くなかったらと考えると……。

「けど?」

顔を覗き込まれる。俯きながら、首を横に振った。

「……行きたくない」

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