優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第13章 定期検診のお知らせ
そうなんだけど……そうなんだけれど…………。
検診は怖い。結果次第で嫌な治療になってしまうかもしれないことを恐れている。あと、単純にすごく恥ずかしい。
想像するだけで、酷く頬が赤くなってしまうくらいに。
だけれど検診に行くのを頑張れば……。
意を決して、布団から起き上がる。
勢いよく掛け布団をはね上げて起き上がったわたしに、春ちゃんが笑いかける。
その瞬間に、春ちゃんに手を握られた。
ぎゅっと両手を掴まれ、笑顔の奥で鋭い眼差しを見せていた。
「パン食べよ、おいしいやつ。焼いたの、冷めちゃうからさ」
……いや、その目はどう見ても、パンを食べる誘いというより、もう逃がさないぞの目な気がするけれど……。
そのまま手を引かれるようにして、部屋から連れ出され、食卓に座らせられた。春ちゃんはご機嫌に朝食の準備をする。淹れてもらったミルクティーをゆっくりと口に含んだ。
起きたは良いものの、やっぱり嫌なことへのタイムリミットは秒刻みだ。
こんがりときつね色に焼けた厚切りのトーストを目の前にしながら、わたしの心臓は検診に向けてバクバクと波打っていた。
検診は怖い。結果次第で嫌な治療になってしまうかもしれないことを恐れている。あと、単純にすごく恥ずかしい。
想像するだけで、酷く頬が赤くなってしまうくらいに。
だけれど検診に行くのを頑張れば……。
意を決して、布団から起き上がる。
勢いよく掛け布団をはね上げて起き上がったわたしに、春ちゃんが笑いかける。
その瞬間に、春ちゃんに手を握られた。
ぎゅっと両手を掴まれ、笑顔の奥で鋭い眼差しを見せていた。
「パン食べよ、おいしいやつ。焼いたの、冷めちゃうからさ」
……いや、その目はどう見ても、パンを食べる誘いというより、もう逃がさないぞの目な気がするけれど……。
そのまま手を引かれるようにして、部屋から連れ出され、食卓に座らせられた。春ちゃんはご機嫌に朝食の準備をする。淹れてもらったミルクティーをゆっくりと口に含んだ。
起きたは良いものの、やっぱり嫌なことへのタイムリミットは秒刻みだ。
こんがりときつね色に焼けた厚切りのトーストを目の前にしながら、わたしの心臓は検診に向けてバクバクと波打っていた。