優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第13章 定期検診のお知らせ
「ちょっとごめんね、冷たいよ」
3ヶ月ぶりの感覚に、体がびくつく。
当てられた機械はひんやりとしてくすぐったい。
くすぐったいままお腹の上を滑っていく機械に、身をよじることが許される空気ではなかった。
エコーの画面を見る3人の視線が、鋭くて怖い。
早乙女先生は特に。
何も見逃さない、そんな雰囲気で、わたしの下腹部の隅から隅まで機械をあてがった。
「……うん、大丈夫そう。今のところは」
時間いっぱいを使って調べられたあと、早乙女先生がぽつりと呟くように言った。
「……大丈夫……なんですか……?」
顔を強ばらせながらきいてみると、早乙女先生は画面に目を置いたまま言った。
「うん、とりあえずはね」
ほっと溜息が出る。しかし、大丈夫と言った割にはお腹を滑らせる機械がなかなか仕舞われない。
身構えていると、下腹部のある一点で、早乙女先生の手が止められた。
「でも、少し気になるのがね……ここ」
その声に応えるように、優が目を凝らす。
「……かなり小さいけど……血塊ですか?」
「ちょっとだけ溜まりはじめてる。1センチくらいだと思うんだけど……いま取っちゃうかなぁ……」
……それは、治療を意味すると瞬時に理解する。
わたしは首を横に振る。
3ヶ月ぶりの感覚に、体がびくつく。
当てられた機械はひんやりとしてくすぐったい。
くすぐったいままお腹の上を滑っていく機械に、身をよじることが許される空気ではなかった。
エコーの画面を見る3人の視線が、鋭くて怖い。
早乙女先生は特に。
何も見逃さない、そんな雰囲気で、わたしの下腹部の隅から隅まで機械をあてがった。
「……うん、大丈夫そう。今のところは」
時間いっぱいを使って調べられたあと、早乙女先生がぽつりと呟くように言った。
「……大丈夫……なんですか……?」
顔を強ばらせながらきいてみると、早乙女先生は画面に目を置いたまま言った。
「うん、とりあえずはね」
ほっと溜息が出る。しかし、大丈夫と言った割にはお腹を滑らせる機械がなかなか仕舞われない。
身構えていると、下腹部のある一点で、早乙女先生の手が止められた。
「でも、少し気になるのがね……ここ」
その声に応えるように、優が目を凝らす。
「……かなり小さいけど……血塊ですか?」
「ちょっとだけ溜まりはじめてる。1センチくらいだと思うんだけど……いま取っちゃうかなぁ……」
……それは、治療を意味すると瞬時に理解する。
わたしは首を横に振る。