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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第13章 定期検診のお知らせ

「やだ……」

体をよじろうとすると、春ちゃんに肩を掴まれる。

「まだ終わってないよ、じっとしてて」

春ちゃんも言いながら画面に釘付けになっていた。
わたしの目に涙が溜まる。
早乙女先生はそれに気づいて、わたしに優しく声をかけた。

「大丈夫だよ。機械使うほどではないから、指の刺激だけで取っていくよ」

……全然、大丈夫じゃないよ。
すがるように優のことを見たけれど、治療が終わるまでは帰さないぞ、の目をしている。

「一旦起き上がって、ズボンと下着外そうか。椅子に移動するからね」

なんて事ないように、早乙女先生は声をかける。
わたしにとっては、その椅子に座るのが逃げ出したいくらい嫌だった。
お腹を拭かれて服を元に戻されると、春ちゃんと優は区切られたカーテンの向こうへ消えていく。

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