優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第13章 定期検診のお知らせ
早乙女先生は、閉まっていたカーテンを完全に開けて、わたしの座っていた椅子の背もたれを少しおこした。
足を広げられて、大事なところを全て晒しているわたしと、早乙女先生が正面から向き合うようになってしまう。同性とはいえ、恥ずかしさは変わらない。
早乙女先生がわたしのクリトリスにそっと手を伸ばす。触れるか触れないかのところに手をセットしていた。
……逃げられない。
わたしと早乙女先生は、2人きりになった。
2人きりになった空間で、早乙女先生は、唐突に言った。
「……咲ちゃん、好きな人、できたでしょ?」
突然にそう言われて、慌てて首を横に振る。
さっきまで思い出していた樫木くんの顔が、また鮮明に浮かび上がった。
「ふふ、まぁそうだよね。じゃあ……ここに触れて」
セットしていた手を動かして、擦りあげる。
「んぁっ……」
体の奥底で、もっともっとと気持ちがせり上がり、『好きな人』と言われたことによって樫木くんが脳裏に浮かぶ。
しまい込んでいたはずの想いが暴れ出す。
「誰かを思い出してしまうのは、変なことではないよ」
早乙女先生は、わたしの様子を見て、ふっと笑った。ギリギリと歯ぎしりをしてしまいそうなほとじれったくなってしまう。
「これから、触り方、教えるね。自分で触る方がコントロールできるし、澤北や井田にしてもらわなくてもよくなる」
「……そう、なんですか……」
思いがけない言葉に驚いていた。
月1回、2人に見られながらする治療も、恥ずかしくて仕方なかった。
2人に大事なところを見られなくて良いなら……。
「うん。大丈夫。だから、自分で少し触ってみようか」
……そう言われて、わたしは素直に頷いていた。
足を広げられて、大事なところを全て晒しているわたしと、早乙女先生が正面から向き合うようになってしまう。同性とはいえ、恥ずかしさは変わらない。
早乙女先生がわたしのクリトリスにそっと手を伸ばす。触れるか触れないかのところに手をセットしていた。
……逃げられない。
わたしと早乙女先生は、2人きりになった。
2人きりになった空間で、早乙女先生は、唐突に言った。
「……咲ちゃん、好きな人、できたでしょ?」
突然にそう言われて、慌てて首を横に振る。
さっきまで思い出していた樫木くんの顔が、また鮮明に浮かび上がった。
「ふふ、まぁそうだよね。じゃあ……ここに触れて」
セットしていた手を動かして、擦りあげる。
「んぁっ……」
体の奥底で、もっともっとと気持ちがせり上がり、『好きな人』と言われたことによって樫木くんが脳裏に浮かぶ。
しまい込んでいたはずの想いが暴れ出す。
「誰かを思い出してしまうのは、変なことではないよ」
早乙女先生は、わたしの様子を見て、ふっと笑った。ギリギリと歯ぎしりをしてしまいそうなほとじれったくなってしまう。
「これから、触り方、教えるね。自分で触る方がコントロールできるし、澤北や井田にしてもらわなくてもよくなる」
「……そう、なんですか……」
思いがけない言葉に驚いていた。
月1回、2人に見られながらする治療も、恥ずかしくて仕方なかった。
2人に大事なところを見られなくて良いなら……。
「うん。大丈夫。だから、自分で少し触ってみようか」
……そう言われて、わたしは素直に頷いていた。