優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第18章 揺れる日々
早乙女先生の指が、浅いところから、深いところへと入り込んでいく。
「内診するから、内側を触っていくね」
早乙女先生の人差し指が、中へ中へと押し込まれていく。抜き差しするような動きをする度に、大波小波と、何かが押し寄せそうになる。
「……うん。出てきた出てきた」
中から流し出されるように、血の塊が出ていっているらしいが……正直それどころでは無い。
的確な場所を捉えられて、いかないように息をするのが精一杯だ。
「いいね、血塊も少しずつでてきてるし、濡れてきた。もう少し濡らすために、クリトリス触るよ」
……とはいえ、有無を言わさずに触れられていく。
敏感なところは、少し擦られただけで、足が震える。頭の中に電気が走ったように、思考を全て持っていかれてしまう。
「あぁっ……んん、あっ、あ、やめ……て」
イきたくないし、気持ちよくなりたい訳では無いのに、体が勝手に動いて感じてしまう。
決して欲しかったはずのない快感と、それを受け入れるしかない恥ずかしさ。
「ん……っ!あっ、せんせっ……っはぁ、はぁ、やめてっ……!」
涙目で早乙女先生に訴えるけれど、先生は容赦がない。
「うん、濡れてきた濡れてきた。咲ちゃん、まだイかないで、ちゃんと息して頑張るよ〜」
やめるどころか、皮を剥かれたクリトリスに更に強い刺激が施される。
こねられるように、速く遅く、早乙女先生の触れる指が動く。気持ちいいところが、全部わかっているようだった。
イきそうになると弱まる刺激に、苦しさを感じる。むずむずと無意識に腰が動いてしまった。
「んーーっ!! やだっ、っはぁ、やだっ……」
堪らず声を上げるけれど……。
生理の穴から、ぴちゃぴちゃと濡れる音が響くだけ。治療の目的はなるべく濡らして血の塊を取るためだとは理解しているけれど、仕方ないとは思えない。