優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第18章 揺れる日々
……早く楽にしてほしい……。
全身に力が入り、意識が飛ぶ寸前になったところで、早乙女先生が手をゆるめる。
「咲ちゃん、我慢我慢、ゆっくり呼吸だよ」
「くるし……よ……い……いく……せんせ、イきたい……」
早くこの苦しみから解放されてしまいたかった。
泣きながらお願いしてみるけれど、刺激は弱いまま。
「もう少し我慢できるかな? もうちょっと出るといいんだけれど」
早乙女先生の細い指が、わたしの中を探った。
ぐるぐると内側を擦られて、掻き出すように指が動いた。
さっきとは違う快感が押し寄せて、腰が震える。
「ん……! んぁ……っ……も……やだ……やめ……」
やばい、もうイッちゃう…………。
泣きながら意識を飛ばす寸前の呼吸をすると、刺激が止んだ。
「そうね……イッちゃいそうだし、とりあえずここまでかな。頑張った頑張った」
早乙女先生が指を引き抜く。
終わった…………?
ほっとしながら、息を切らしているけれど、椅子の足は閉じないし、固定されたバンドも外してくれない。
……それと、カチャカチャと、カーテンの向こうで、何かを準備する音が聞こえる。
嫌な予感しかしない……。
短く息をつきながら、生唾を飲んだ。
涙で濡れた目元を気にすることもできないくらいに、疲れていたし、火照ったまま無意識にまだ刺激を欲しがっている自分の体に、うんざりしていた。
予期していた最悪の地獄が、早乙女先生から告げられる。
「よし、そしたら……
機械を入れようかな」