優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第4章 それぞれの午後7時
夕食の支度をある程度終えて、冷蔵庫を開ける。
学校の畑でとってきたイチゴは食べる直前に洗おうと思い、まだ手をつけていない。
福神漬けを出そうと思ったが、どこにも見当たらなくて、買い忘れたことに気づく。
カレーには福神漬けが絶対だ。
これは優の好み。あんな頓着のない風貌で、自分にも他人にも厳しいような男だが、生粋の甘党なのだ。
職場では、ブラックコーヒーにこっそり砂糖を入れて飲んでいると聞いて、笑ったら怒られた。
「しまったなぁ……」
連絡はないけれど、優はまだ帰ってこないだろう。きっと残業だ。
時刻は夜7時20分。
近くのスーパーは8時で閉まってしまうから、早めに買いに行った方が良さそうだ。
カレーの火を止めて、家を出る。
少し肌寒い春の夜、ゆっくりと歩き出した。
学校の畑でとってきたイチゴは食べる直前に洗おうと思い、まだ手をつけていない。
福神漬けを出そうと思ったが、どこにも見当たらなくて、買い忘れたことに気づく。
カレーには福神漬けが絶対だ。
これは優の好み。あんな頓着のない風貌で、自分にも他人にも厳しいような男だが、生粋の甘党なのだ。
職場では、ブラックコーヒーにこっそり砂糖を入れて飲んでいると聞いて、笑ったら怒られた。
「しまったなぁ……」
連絡はないけれど、優はまだ帰ってこないだろう。きっと残業だ。
時刻は夜7時20分。
近くのスーパーは8時で閉まってしまうから、早めに買いに行った方が良さそうだ。
カレーの火を止めて、家を出る。
少し肌寒い春の夜、ゆっくりと歩き出した。