優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第5章 入院
痛くて気持ち悪い感覚に、顔を歪めて、足を閉じようとしたが、井田先生にしっかり押さえられてびくともしない。
その表情を見て、井田先生はわたしに声をかける。
「大丈夫、大丈夫。もうすぐ終わるからね。もうちょっと長く息しようか」
言われた通りに呼吸をすると、痛みが和らぐ。
しばらくすると、おしっこが管を伝って、袋状の入れ物に流れ出た。わたしは恥ずかしくて目を逸らす。直ぐにそれを、澤北先生がベッドの下の見えないところへ仕舞ってくれた。
最後に、下着とズボンを履かせてもらい、ようやくそわそわとした気持ちが落ち着いてくる。
だけれど、2人の先生に恥ずかしいところを見られてしまって、布団を顔の半分まで引き上げた。
「よし、よく頑張ったな」
と、澤北先生は言いながら、布団から出ていた頭を撫でた。なんでか、澤北先生の手はすごく落ち着く。
布団に潜り込んだわたしに、井田先生は笑いかけた。
「ごめんね、俺もこんなつもりじゃなかったけど、恥ずかしかったね」
わたしはコクコク頷いた。
それから毎朝、管を交換したが、痛みの少なさは澤北先生と井田先生のコンビがダントツだった。
その表情を見て、井田先生はわたしに声をかける。
「大丈夫、大丈夫。もうすぐ終わるからね。もうちょっと長く息しようか」
言われた通りに呼吸をすると、痛みが和らぐ。
しばらくすると、おしっこが管を伝って、袋状の入れ物に流れ出た。わたしは恥ずかしくて目を逸らす。直ぐにそれを、澤北先生がベッドの下の見えないところへ仕舞ってくれた。
最後に、下着とズボンを履かせてもらい、ようやくそわそわとした気持ちが落ち着いてくる。
だけれど、2人の先生に恥ずかしいところを見られてしまって、布団を顔の半分まで引き上げた。
「よし、よく頑張ったな」
と、澤北先生は言いながら、布団から出ていた頭を撫でた。なんでか、澤北先生の手はすごく落ち着く。
布団に潜り込んだわたしに、井田先生は笑いかけた。
「ごめんね、俺もこんなつもりじゃなかったけど、恥ずかしかったね」
わたしはコクコク頷いた。
それから毎朝、管を交換したが、痛みの少なさは澤北先生と井田先生のコンビがダントツだった。