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社会情勢のはなしっ

第32章 ミサイル防衛

今秋、北朝鮮は弾道ミサイルだけでなく、巡航ミサイルの発射実験を行いました(見せかけだという報道もありますが、米軍は本物とみています)。

では、弾道と巡航って、どうちがうのでしょー。

まずは、弾道ミサイル。
これは大きな放物線を描くため、軌道を比較的読みやすいミサイルで、SM3(海自)やPAC3(空自)などで迎撃します。

といっても、迎撃準備が整っていればの話※ですし、落下時にはマッハ10(マッハ1=時速約1224km(音速))を越えることもあります。
※日本の発射装置には、迎撃ミサイルが装填されていないものがあります。

一方の、巡航ミサイル。
低空を変則的に飛行するため、レーダーでとらえにくく、軌道や着弾位置の予想がしにくいミサイルですが、亜音速程度(今回の北朝鮮)なら迎撃はそれほど困難ではありません(が、失敗を繰り返しながら徐々に性能をあげています)。
こちらは、PAC3や中SAM(陸自)等のほか、戦闘機や艦艇による迎撃で対応します。

ですが、これらミサイルによる同時多発な飽和攻撃となれば、そのすべてを防げるかはわかりません。

そして今では、更に探知や迎撃が困難な、音速をはるかに越えながらも低い軌道を飛翔し、高い機動性を持つ、HCM(極超音速巡航ミサイル)やHGV(極超音速滑空兵器)がロシアや中国、アメリカ(HGVは未)で開発されています。

現段階で日本へのミサイル被弾を阻止しようとするなら、無人機や小型衛星等によるミサイル探知機能を高め、中SAM等の迎撃ミサイルを改良し、そして敵基地を無力化できる能力を身につけることが有効な抑止力になるか。
それでも、水中から撃つ弾道弾(SLBM)や移動式ミサイル発射台(TEL)も登場してきているため、確実とは言いきれません。

ミサイルから国民を本当に守りたいならば、日本政府はシェルター設置または地下施設のシェルター化に即とりかかるべきです。

侵略のためではなく、自衛能力強化を目指したいのに、真剣に話し合おうとすると軍国主義だ極右だ昭和の概念だと、0か100かの二極思考にもちこまれて遮断される日本。
現に、中共やロシア、北朝鮮が脅してくるのは、OKなの?
肝心なことは、主義の種類や名称の意味をゆがめて貼りつけることではなく、実際に国民を守れるかどうか。
じゃ、ないの………。

2022,9/6//

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