メランコリック・ウォール
第38章 朝採れレモン
彼の舌が首を這い、胸元で強く吸い付いた。
「あ…っー」
まだ午前中で、しかもここは家族で過ごす居間。
それなのに、私は彼を欲していた。
…
あらわになった秘部に、彼の唇が重なる。
熱を持ったそこはトロトロと蜜を出し、震えている。
「んぁ…っ…はぁ、ん」
食べられてしまうかのような愛撫に、身体が強ばる。
彼の指の先端だけがぬぷりと挿入され、焦らすように微かに動く。
「やぁっ…、あ、あ…っんぅ…」
「こっち向いて」
「んん…っ」
快感で閉じてしまうまぶたをあけ、彼を見た。
「アキ。欲しい?」
「んっ、…ぅん、欲し…いっ…あぁん」
促されてうつ伏せになると、うしろからの愛撫でお尻がビクビクと反り上がる。
やがて熱いものが当てられ、ずぶりと奥まで挿入された。
「あああ…っん、ん…ぁあん…っーー」
「はぁ……全部入ったよ…。気持ちいい?」
うしろから耳元でささやかれ、膣がきゅうっと縮む。
「んんあぁ…気持ち、いいぃ…っ…」
「なにが気持ちいいの?」
「んやぁ…っだめ、恥ずかし…いぃっ、ぁんっ」
ゆっくりのピストンと意地悪な問いに、今すぐにでも果ててしまいそうだ…。
「言って…ほら、気持ちいいね…これ、なに?」
「んんっ、はぁ…キョウちゃんの…んぁ…」
「うん?」
「おち…んちん…」
彼は”いい子だね”と耳元でささやき、背中に舌を這わせた。
「あっ…ん…」
きゅうきゅうと膣が反応する。
それに応えるように、キョウちゃんのそれもピクピクと膨張しているのが分かった。
挿入されたままなかなか動かないもどかしさに、腰が浮く。
「んん…キョウちゃん…っ…」
「ふふっ。…どうしてほしい?」
「んふぅ…っ…奥まで…いっぱい、突いて欲しい…っ…」
興奮した吐息が背中にかかり、すぐに彼の腰が動く。
ぱんぱんとぶつかる鈍い音に、グチュグチュと体液の音も混ざる。
「ああん、ああっ…ーー」