おにぎり短編集
第3章 終電
深夜1時。家に着く。
辺りは静まり返っていて、わたしが出す物音だけが静寂に響く。
家のドアの前まで来ると、大きく、深呼吸を1つした。ドアノブにゆっくりと手をかける。
玄関のドアの鍵をそっと開けると、すぐそこに、腕組みをして仁王立ちで待っている彼がいた。
身長が高い上に、背筋を伸ばされて、威圧感がすごい。
一瞬、玄関の扉を閉めてしまおうかと思ったが、
「おかえり」
と、いつもより低い声で言われて家に入らざるを得ない。扉をゆっくり開けて中に入ると、音を立てないように、後ろ手にドアを閉めた。
なぜだか、彼の目の前、そうしなくてはいけないと思った。
……彼から放たれている雰囲気のせいだ。
辺りは静まり返っていて、わたしが出す物音だけが静寂に響く。
家のドアの前まで来ると、大きく、深呼吸を1つした。ドアノブにゆっくりと手をかける。
玄関のドアの鍵をそっと開けると、すぐそこに、腕組みをして仁王立ちで待っている彼がいた。
身長が高い上に、背筋を伸ばされて、威圧感がすごい。
一瞬、玄関の扉を閉めてしまおうかと思ったが、
「おかえり」
と、いつもより低い声で言われて家に入らざるを得ない。扉をゆっくり開けて中に入ると、音を立てないように、後ろ手にドアを閉めた。
なぜだか、彼の目の前、そうしなくてはいけないと思った。
……彼から放たれている雰囲気のせいだ。