おにぎり短編集
第4章 タイトル未定
先輩の家に上がるのは初めてで、突然の来客があっても綺麗にしていることが伺える。揃えられて出されたスリッパを履いて、おずおずと部屋に上がらせてもらう。1Kの部屋のつくりを見ると、彼女とは同棲はしていないみたいだが、1人で使うには十分に広い部屋だった。
先輩はグラスを2つ用意すると、氷を入れた。
そのスラッとした指に見とれそうになって、目を逸らす。1人で気まずくなって、思わず口にしていた。
「……なんか、手伝います」
「いいよ、俺の家だし。二次会なんて無理言って悪いね」
「いえ、わたしこそ、すみません」
グラスを持たせると、先輩がわたしの分のサングリアを注いだ。
カラカラと氷が音を立てて動く。
適当に乾杯してから、舐めるように酒を口に含んだ。
先輩はグラスを2つ用意すると、氷を入れた。
そのスラッとした指に見とれそうになって、目を逸らす。1人で気まずくなって、思わず口にしていた。
「……なんか、手伝います」
「いいよ、俺の家だし。二次会なんて無理言って悪いね」
「いえ、わたしこそ、すみません」
グラスを持たせると、先輩がわたしの分のサングリアを注いだ。
カラカラと氷が音を立てて動く。
適当に乾杯してから、舐めるように酒を口に含んだ。