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貴方がマゾに堕ちるまで

第1章 彼女との出会い

近所・・・毎朝とまではいかないが、それでも何度も挨拶している女性が風俗で働いてる。

それもSM系のお店でだ。

あまりにも馬鹿げた話しに理解が追いついてこない

『ふふ♪びっくりはしたけど、こんな状況普通ないですよね』

かなり大きなキャリーケースを引きずりながら、彼女は言った。

普通ないというかあり得ない位に稀有な状況にも関わらず彼女は至って普通に見えた。

まるで家の側でちょっとした会話をしているかの様な落ち着きが感じられる。

一方の自分は完全にパニックで、どうするべきなのかも判断できないままだ。

仕事で思わぬ事態やトラブルの処理は何度かあり、対処する術は身につけていたつもりだったが、今この状況で何もできなくなっている現実が全てなのだろう。

『ほら。そんな所で立ってないで。こっち来てちゃんとお話ししましょう?』

ベッドに腰掛けて隣をぽんぽんと手のひらで横のスペースを軽く叩く彼女。

彼女に言われるがまま、隣に座る自分。

『すごい緊張してますね?こういう遊びに慣れてないのかしら?それとも・・・』

言葉を区切り、ゆっくりと優しく自分のふとももに手を乗せ

『いつも顔合わせてる近所の奥さん・・・っていうのが理由かしら?ねぇどっち?』

まるで自分の心を見透かしているかの様な口ぶり。いやここまで酷い狼狽え方をしていれば聞くまでもないのかもしれない。

『あ、あの奥さんは・・・何でこんな・・・』

『ふふ。奥さん・・・ねぇ。私は別にここで出会っただけの風俗嬢とお客様にしてあげるつもりだったんだけど・・・奥さんって呼ぶって事は私の事を風俗嬢じゃなく近所の知り合いとして遊ぶつもりかしら?』

『いやそんなつもりじゃ!』

ない。と言いたかったけど・・・

『良いんですよ?私もただの見知らぬ男性とプレーする時より興奮しちゃってますから。』

妖艶に笑う彼女に胸が熱くなるのを確かに感じた。感じてしまった。

『ほら。私もドキドキしてるんですよ?』

ふとももをゆっくりさすっていた手が自分の手首を掴み、彼女の胸へと誘われる。

ふくよかな膨らみに押し付けられた手のひら。服越しでも彼女の温もりを感じる。

『ン・・・まさかいつもご挨拶してる旦那さんとこんな事しちゃうの・・・すごい興奮しちゃいます』

微かな吐息と切なそうな甘い声に理性がゆっくり音を立てて崩壊し始めた。

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