🕯️悪夢の神様🕯️
第11章 女王蜂のキツネ
「カメラ…って……じゃぁ、この隙間にあったのは…」
俺は未來ちゃんの手をギュッと握り返すと、彼女の手もギュッと握り返してくれた。
「ここには…一冊もともと…違う本が並べられていた……、えっと――――あ、あれです」
未來ちゃんは、教卓の上に置かれた一冊の本を指差した。
「もともと…これが?」
間宮が教卓のから本を取ると、本棚の空いた隙間に入れ込んだ。
「ピッタリ…はまったわ…」
教卓にあった本はピッタリと本棚に収まり…
なんとも美しい本棚となった。
「几帳面な川口先生の…こだわりと言うか……こんなところにに芸術を感じるな…」
少し離れて本棚を見ると、計算し尽くされた本の配置と色合いに岳さんは感動する。