🕯️悪夢の神様🕯️
第15章 嘘を重ねる女
「都合がいいのは――――わかってる…。でも、未來ちゃんが……そんな事になってるなんて…俺…知らなくて…」
――――知らないのは…仕方ないことだ…
でも、この5年とちょっと…
眠ることが出来ずに…悪夢を見続けた彼女の苦労を“知らなくて…”で片付けてほしくない。
「なぁ、お前は…何処まで信じられる?」
「は?――――どごまでって…?」
こいつにとって…今回の出来事は…一度や二度じゃないはすだ…
自分の母親に命を狙われている…
そんな事…信じたくないはずだ…。
「――――内容による…かも…」
「ったく――――…それじゃぁ…お前の気持ちで…また、未來ちゃんを悪く言うってことじゃないか!」
俺は、たまらず立ちあがり横沢の胸ぐらをつかむ!