🕯️悪夢の神様🕯️
第15章 嘘を重ねる女
ゆっくりたが、ポケットからスマホを取り出した女は、深呼吸をして
『救急車!?救急車をお願い!!!息子が、息子が――――…ネズミ取りの激薬を間違って飲んでしまったの!息が…無いわ!すぐに来て!』
と、慌てたように電話をした。
数分後――――救急車が来て横沢の体を担架に乗せてキッチンを後にしたが…
『ふぅ――――…』
と、一仕事終えた労働者のようにため息をついた。
『さ、囲知矢も一緒に病院に行くわよ!』
そこからは――――ボーッと方針状態の少年を抱きかかえ、女は救急車に乗り込み家を飛び出した。
――――毒殺かよ…
階段の突き落とし…
毒殺…
他にも、あるかもだけど……
確実に横沢は母親に…殺意を抱かれている。
しかし、当の横沢は――――家族は仲良しだと思っているらしく…
母親の殺意に気がつかない…。