🕯️悪夢の神様🕯️
第15章 嘘を重ねる女
視点が歪み――――吐き気と共に俺の足はガクッと膝から崩れ落ちた…
――――と、床に手つき…自分がダウンしたことが分かった…
が、視界はハッキリとし…現実に帰ってきた――――と、一瞬のうちに理解できた。
と、まだ手を繋いでいる未來ちゃんを見上げた。
未來ちゃんは俺の手を放すことなく…まっすくに――――横沢を見つめていた。
――――こ、こんなのを…毎回…見てるのか?
これを…小さいときから…?毎晩…?
「未…來ちゃ…ん…」
俺は、吐き気をグッと飲み込んで…繋いである手を握った。
「――――皇輝さん?」
俺が戻った事を確認するかのように振り向いた未來ちゃんは、俺の手をギュと握った。
――――ヤバい…
泣きそう――――。