🕯️悪夢の神様🕯️
第15章 嘘を重ねる女
「いや――――!」
横沢の母は――――そこで目が覚めた。
帰りの電車でついつい居眠りをし夢でも見たのだろうか…
悲鳴を上げ飛び起きる――――…額には汗をかき…息苦しさに「ハァハァ…」と、息を整えた。
「夢?夢――――…」
横沢の母はキョロキョロと辺りを見渡す…
悲鳴を上げて飛び起きたのを他の乗客に見られていたら恥ずかしい……そう思っての行動だった。
しかし、横沢の母の近くには幸い乗客はおらず――――…ホッとする。
しかし、生々しいあの夢に…いまだに鳥肌は消えない。
「馬鹿馬鹿しい……」
そう言うと、横沢の母は汗をハンカチで拭うと…震える手で拳を作った。