🕯️悪夢の神様🕯️
第16章 命の重さ
と、未來ちゃんと二人でほっこりしていると…
ガタガタっ!と、階段の下から音がした!?
「――――なんだ?」
俺は、階段をかけ降りる――――、と地下2階の楽屋のある階から音が聞こえる。
「――――皇輝さん?」
未來ちゃんも俺の後を降りてくるが…誰かが暴れてるのか…音は大きくなっていく!
「円(まどか)――――やめて!円!!」
「うるさい!楽屋が狭いから交換しろって言ってるだけでしょ?今日の主役は私よ――――!この扱いは酷いって言ってるの!」
楽屋の前では――――…さっき挨拶もせずにエレベーターに乗った子がせっかく飾り立てた花飾りを蹴りながら騒いでいた!
「円――――だって、他の出演者が全員入ってるのよ?大部屋になるのは…当たり前!一人部屋が使えるだけ贅沢なのよ!」
「は?――――デビューしたら誰よりも広い個室の控え室を準備するって!多々良(たたら)社長が言ってた!ぜったい言っていた!
聞いてないあんたが悪い!――――マジで頼むよぉ、クズ社員の葛尾 峰子(くずお
みねこ )!」
円はマネージャーの頭に、さっき飾りつけた花を花飾りから引き抜くと乱暴に投げつけた!
「ちょっ、おい――――!」
「――――は?誰?」
花を投げ付けた事に俺はとっさに円に声をかけてしまった!
「は、花屋だ――――!エレベーター使えないから…苦労して運んだのに…その扱いはないんじゃないか!」
「――――うるさいわね…買った花をど~扱おうが…こっちのかってでしょ?つ~か、部外者が楽屋に入ってくんな!」
円はそういうと、再び花を掴むとむしり取り…こちらに花を投げた!
「ま、円やめて――――この時間帯の急遽発注でやっと対応してくださった唯一の花屋さんだよ?」
花を投げつける円に止めるように言うマネージャーさんの頭には…花が何本か乗っかっている…。
「知るか!!――――前もって準備しない葛尾さんが悪いんじゃん!」
「前もって――――って、最初は花なんて要らないって言ったのは円よ!?それを…今日――――“花がないなんてあり得ない”って言い出したんじゃない!」